【高速化・高能率化Q&A】
ポケット加工時のドリル下穴加工を削減したい

ポケット加工はまず、ドリルで穴加工を行い、穴径よりも小径のエンドミルを挿入し、横方向に切削する方式で行っています。加工時間の短縮を図るために、ドリル穴なしでポケット加工ができる方法を教えてください。

 
ポケット加工時のドリル下穴加工を削減するには
ドリル穴なしでポケット加工を行うには、スクエアエンドミルを用い、大きく2つの切削方法があります。
(1) ランピング(傾斜)切削又はヘリカル(螺旋)切削で切り込み、その後、横方向に切削します。この切削方式は、高速回転を維持しながら切削できるため、底が浅くて幅の広いポケットを加工する際に加工時間短縮が図れます。また、エンドミルの中心刃を避けた外周刃による切削のため、工具寿命の面でも有利になるなどの効果が期待できます。
(2) ドリル下穴なしで、突っ込み(ドリリング)加工により必要な深さまで切り込み、その後、繰り広げ加工を行います。この切削方式は、Z方向への切り込みが大きく取れるため、底が深くて幅の狭いポケットを加工する際に加工時間短縮が図れます。また、工具刃先への負荷がかかる加工のため、突っ込み加工に対応した専用工具の使用が必須となります。
(1)、(2)の切削方法は、使用工具、ポケット形状による使い分けが必要です。

加工テスト事例

多機能エンドミル(TSC−HEM3S)を使用した右記ポケット加工におけるランピング加工と突っ込み加工の加工時間比較
  ラッピング加工 突っ込み => 繰り広げ加工
使用工具 TSC−HEM3S φ6
クーラント 水溶性切削液
使用機械 立型マシニングセンタBT40
ツーリング 焼ばめホルダ
回転数 回転数4,700min-1
(周速89m/min)
3,000min-1
(周速57m/min)
送り速度 780mm/min (一刃送り0.06mm/tooth) 130mm/min (一刃送り0.01mm/tooth)
切り込み ランピング角度:0.5°
Ad:0.6mm
突っ込み:4.5mm
繰り広げ:2.4mm
1ポケット
加工時間
10分50秒 6分48秒
工具摩耗
(1ポケット
加工後)


結果
刃先の摩耗はいずれの加工でも、コーティングの変色はみられるが、初期摩耗の範囲内に収まっている。
突っ込み加工はランピングに比べ、加工時間が63%短縮。工具摩耗も、初期摩耗0.05にとどまり、連続加工が可能。

▼突っ込み⇒繰り広げ加工は、上記加工事例を更に上回る2 倍の加工条件!
※映像の見易さを考慮し、上記加工事例とは異なり、ドライカットにてテスト加工しております。
■ムービーを見る

【300KB/2分】

オススメ商品のご案内

ランピング・突っ込み切削に最適な多機能型スクエアエンドミル

TSコート超硬スクエアエンドミル
3枚刃・45°ネジレ/ショートタイプ
TSC−HEM3S(アタリ付)
TSC−HPEM3S(ピンカド)

商品情報・ご購入
 
  • 3枚刃形状と独自のチップポケット形状の採用により、突っ込みからの連続繰り広げ加工を実現。多機能型エンドミルの代表的商品です。

戻る